見える化手法

第10回 「コンサルティングツールの概要」


私のコンサルティングの際に使用している見える化ツールの紹介も、おかげさまで今回が第10回となりました。

この機会にこれまでご紹介させて頂いたものも含めて、私の装備の概要をまとめた「コンサルティングツール」のページを新設しました。

今後も個別のツールの特徴を紹介する「見える化手法」のページ、および改善一般の話題を取り上げる「改善トピックス」のページ共々適時更新してまいります。

 

さて、これまでも折に触れてお伝えしているように、私のコンサルティングでは三現主義を重視し、特に現実の「見える化」とその構成要素である「可視化」と「定量化」を行うことで、単なる一般論によるコンサルティングではなく、それぞれの現場の特性に見合った提案をさせていただいています。

従いまして、コンサルティングツールは私の考え方や、これまでの経験が結晶したものだとも言えます。

もちろんツールの構成は開発や改良に伴い変化していきますが、私がツールを設計する際の考え方を以下にご紹介したいと思います。

 

まず基本的にツールは「可視化」や「定量化」によって、改善に「新しい視点」を提供するものでなくてはならないと考えています。

新設した「コンサルティングツール」や、これまでの「見える化ツール」のページにも、いくつかのオリジナル開発のツールをご紹介していますが、これらは全てこれまでの現場で、「見える化」や「定量化」の不足を感じたところから生まれてきたツールです。

改善が行き詰まっている場合、既存の視点の積み上げから突破口を見つけるのはとても難しい場合があります。

原理原則に従ったコンサルティングを行うことはもちろんですが、お客様に新たな視点を提供するツール自体の開発も私の重要なタスクと考え、日々開発を進めています。

 

こうした「新しい視点」をもう一歩拡張するのが、様々なオリジナルの測定器によるIn-line Logデータの取得と利用です。

In-line Logは実際に製品がたどる製造ラインに自動記録装置を備えたセンサーを投入する測定手法で、従来の観察や測定方法では得られなかった「製品視点」のデータを提供してくれます。

時間軸付きの連続データからは、細切れのデータだけでは見つける事が困難な、そのラインが抱える問題点が浮かび上がってきます。

 

またこの仕事の性質上、「機動力」も重要なテーマです。

どれだけ優れたツールでもお客様の現場に到達できなければ意味がありません。

このためツール類は、極力コンパクトで軽量化されている事が必須ですが、精密測定器も多いため、輸送時の衝撃にも耐えられるよう保護する必要があります。

特に海外出張などでは航空機での移動となるため、当然預け入れ荷物としての規定も満たす必要があり、この点についてもこれまで何度か失敗もありましたが、現在では海外の空港での若干手荒な取り扱いに等も安心して預け入れ可能なパッキングとなっています。

もちろん国内出張でも距離に応じて航空機・電車・自動車等、最適な移動手段で機動力をもった訪問対応が可能となっています。

 

以上、今回は私のツールに対する考え方を改めて述べさせて頂きました。

今後もこれらの特徴を生かして、お客様の改善の支援を続けて参ります。